
「+24%」の小さい四角に飛びついていた
日経225のヒートマップを開きました。
四角がびっしり並んでいて、緑と赤に塗り分けられている。緑が上がった銘柄、赤が下がった銘柄。そこまでは分かる。
で、私がやったのは、いちばん濃い緑を探すことでした。
見つけたのがイビデン。プラス24.49%。すごい。今日の主役はこれか、と思っていた。
(以下の数字は、実際に開いた画面から書き写したものです。日付が変われば全部変わるので、数字そのものより、どこを見たかのほうを読んでください。)
違った。
四角の大きさは時価総額だった
ヒートマップの面積には意味がある。時価総額です。
イビデンの四角は、電子テクノロジーの隅にある小さいやつだった。指でつまめるくらい。一方でソフトバンクグループはプラス12.36%、変動率だけ見ればイビデンのちょうど半分なのに、四角は画面のかなりの面積を持っていて、まわりの銘柄を押しのけるように広がっていた。
その日の指数を動かしたのは、後者です。
24%上がっても、会社が小さければ日経平均はほとんど動かない。12%でも、大きい会社なら指数がまるごと引っ張られる。色の濃さと面積は、かけ算で効いてくる。
片方だけ見ると必ず読み間違える。私はずっと片方だけ見ていました。しかも自分では「ちゃんと見ている」つもりだったのが情けない。
面積の意味を知らないうちは、この図はただの色の集まりでした。
一つだけ色が違う四角を探す
読み方が分かってから、いちばん役に立ったのがこれです。
セクター単位で色がそろっているかを見る。
その日は電子テクノロジーが全部緑だった。アドバンテスト+7.45、村田+10.60、キーエンス+5.09。半導体まわりがそろって上がっている。これは業種の話です。
生産財のところに、一つだけ濃い赤があった。ダイキンのマイナス8.02%。まわりが緑なのにここだけ赤い。
そろっていたら業種の話。一つだけ違う色なら、その会社の話。
この切り分けができると、ニュースを探しに行く場所が変わります。前者なら業界のニュース、後者ならその会社の発表。私はこれを混ぜていたので、たぶん何度も見当違いの記事を読んで、読んだあとで「で、結局なんで動いたんだろう」と困っていた。
分かってしまえば単純なのに、気づいたのがここでした。遅い。
それでも売買の道具にはならない
読めるようになって嬉しかったんですが、使い道は思ったより狭かった。
左上に「変動 1日, %」という設定があります。既定でこれになっている。1日の色は明日には消えるので、これを見て売り買いを決めると振り回されるだけ。
1週間や1ヶ月にも切り替えられます。長く持つつもりなら、そっちに合わせないと意味がない。設定を変えた瞬間に、色の配置がまるごと変わったのが少し怖かった。同じ画面のはずなのに、見えている景色が違う。
結局この図でできることは、3つくらいでした。
自分の株が下がった日に、地合いか個別かを切り分ける。買おうとしている業種が今どっちを向いているか見る。そして、自分が持っていない色を探す。
最後のやつが一番こたえた。自分の持ち株を同じ形で並べてみたら、緑の日にも赤の日にも、いつも同じところしか塗られていなかったので。金融もヘルスケアも小売も、四角が一つもなかった。
分散しているつもりだったんですけど。その話は別に書きます。