
前日比プラス17%で喜んで、よく見たら自分の入金だった
証券アプリを開いたら、前日比がプラス17.16%になっていました。
1日で17%。何が起きたんだろう。
中を見た。前の日に自分で入金したぶんでした。
以下は、手元の画面に出ていた数字を自分で引き算して出しています。
前日比は「残高の差」だった
考えてみれば、そう書いてある。前日比。前の日との比較です。
比較しているのは口座の残高であって、運用の成績ではない。だから入金すれば増えるし、出金すれば減る。当たり前だった。
同じ画面に評価損益も出ていて、そちらはプラス0.50%。こっちが成績です。
前日比 +17.16% ← 入金でほぼ全部説明がつく
評価損益 + 0.50% ← 実際に増えた分
17%と0.5%。並べると笑ってしまうんですが、私は数分ちゃんと17%のほうを喜んでいました。
前日比の増加額から入金した額を引いてみた。差は2千円くらい。つまりその日に相場で動いたのは2千円で、残りは全部、自分が動かしたお金です。
もっと情けないのは、その2千円がプラスなのかマイナスなのかを、最初に見ていないこと。大きい数字が目に入った時点で、中身を見る気がなくなっていた。
簿記の最初に出てくるやつだった
公認会計士の勉強を始めたところなので、途中で気づきました。
会計では、お金の増減を2つに分けます。元手が増えたのか、稼いだから増えたのか。資本取引と損益取引という名前がついていて、この2つを混ぜてはいけない、というのがかなり最初のほうに出てくる。混ぜると、儲かっているのかどうかが分からなくなるからです。
私の口座で起きていたのが、それでした。
入金は元手の話で、成績とは関係ない。なのにアプリは、両方を足した数字を一番大きい文字で出してくる。
教科書を読んでいるときは「そんな間違いする?」と思っていた。します。自分がしました。しかも、資本取引と損益取引を混ぜてはいけないという話を読んだ数日後に、口座の画面でまったく同じ間違いをやって、それが同じ話だと気づくまでにさらに何日かかかっている。
分かっている概念でも、画面の見せ方が変わると引っかかる。これはけっこう怖い発見だった。
アプリが悪いわけでもない
前日比を出すこと自体は間違っていません。昨日と今日で残高がどう変わったかは、知りたい情報です。
問題は、成績を知りたい人にとって、それが一番目立つ位置にあること。文字が大きくて、色が付いていて、パーセントまで出ている。評価損益はその下に、小さく出ていた。
見せ方が判断を作る、というのはこういうことかと思いました。数字は正しいのに、読み間違えるようにできている。
たぶん設計した人に悪気はない。残高の推移を知りたい人のほうが多いんだと思う。ただ、私みたいに成績を知りたい人間には、この並び順は嫌でした。
入金した月は成績が分からない
実務的に困ったのが、ここ。
積立をしている人なら毎月これが起きます。入金した月は、前日比も前月比も当てにならない。前月比プラス23.86%というのも出ていましたが、これも入金を含んでいるので、私の腕とは無関係でした。
じゃあ何を見ればいいのか。
評価損益率だけです。取得単価と現在値の差から出ているので、入金しても動かない。
たった一つの数字なのに、一番小さく表示されている。しばらくはここだけ見ることにしました。
ついでに、月の途中で入金するのをやめた。月初にまとめて入れておけば、そのあとの動きは全部相場のせいだと言い切れるので、自分の腕が見えるようになる。入金と成績が同じ月に混ざっているかぎり、どれだけ画面を睨んでも、何が起きたのかは分からないままだった。
思っていたより、単純な話でした。