
商品画像100枚の切り抜きを自動化したら、大変だったのは画像処理じゃなかった
こんな人向け。
- Amazonに出品していて、メイン画像を白背景にしないといけない
- 商品写真が何十枚もあって、1枚ずつ加工するのがしんどい
- 白抜きの作業を外注しようか迷っている
私は楽天のほうなんですが、規格に合わせて画像を整えるという意味では同じでした。
商品画像を1枚ずつ、手で切り抜いてました。
写真から商品だけを抜いて、背景を白一色にして、決まったサイズの真ん中に置く。それを100枚。
さすがに無理。しんどい。自動化することにしました。
最初にしたこと
説明を書くのをやめて、画像を2枚見せました。
加工前のものと、加工後のもの。並べて渡して、こうしたい、とだけ。
そうしたらコードが出てきた。びっくりしました。
ここがいちばん大きかった。
言葉で「背景を白にして中央に配置して、はみ出さないようにサイズを合わせて」と説明していたら、たぶん何往復もしていたと思うんですが、完成形が1枚あるだけで、その手間がまるごと消えました。
あとは細かいところを直すだけ。ここまでは、思っていたよりずっと早い。
これ、人に頼むときと同じだなと思いました。
「こんな感じのサムネ作れる?ロゴは渡すので」みたいに、参考を1枚つけて聞くやつ。あの形です。文章で説明するより、見せたほうが早い。
しかもこのとき、できるかどうかの判断は相手に任せていますよね。こっちが「これは無理かな」と勝手に決めない。
AIにも同じで、渡してみると「その背景だと抜けません」とか「この解像度だと荒れます」とか返ってきます。できるかどうかは、渡してから向こうが判断してくれる。
なので、やる前に自分で「たぶん無理だろうな」と決めなくていいです。
私はけっこう長いこと、これは手作業しかないと思い込んでました。1枚見せるだけでよかったのに。もったいなかったな、と思います。
処理はこの順番でした。
仕分ける → 背景を消す → サイズを整える → 名前をつける
このうち、背景を消すところは一発でした。AIが商品の輪郭を拾ってくれるので、こちらは何もしていません。サイズを整えるのも、指定した大きさの中央に置くだけなので難しくない。
問題は最後。
Amazonの規格でいうと
Amazonのメイン画像には決まりがある。
背景 純白 RGB(255,255,255) のみ
商品占有率 画像全体の85%以上
推奨サイズ 長辺1,600px以上(正方形を推奨)
最小 どの辺も500px以上
最大 どの辺も10,000px以下
形式 JPEG推奨
文字・ロゴ 原則NG
このうち85%が曲者。目で見て合わせるのは、たぶん無理です。白い背景に商品を置いただけだと、たいてい70%くらいにしかならない。
なので、そこだけ切り出してスクリプトにしました。占有率を実際に計算して、85%になるまで拡大して、純白の正方形の真ん中に置きます。
先に、手持ちの画像がいま何%なのか測ってみるといいと思います。たぶん見当ついてないので。うちの写真は17%でした。ぜんぜん足りてなくて、ちょっと笑いました。
ファイル名で止まりました
画像処理より、名前を決めるほうが時間かかりました。
うちのルールはこうなっています。
- 1600サイズは
-で区切る。600サイズは_ - カラー展開がある場合、600は
_2から始まる - 文字入れは各色の代表1枚だけ
- ファイル名は全部小文字
これ、どこにも書いてないんです。
聞かないと分からない。しかも聞いても「あー、それはこうやったと思う」みたいな返事が返ってくる。そのたびに手が止まって、正直しんどかったです。
しかも1600と600で区切り文字が違う理由、たぶん誰も覚えてない。昔そう決めたから、いまもそうなってる。それだけ。
内容はうちの決めごとなので、そちらでは違うと思います。でも、こういう決めごとがどこにも書かれていないという状況のほうは、たぶんどこでも同じだと思います。
やってみて気づいたんですが、私がAIで詰まるところって毎回おなじです。
割り勘のツールを作ったとき 運転手の割引率に相場がなかった
商品登録のCSVを作ったとき 必須項目の一覧がどこにもなかった
在庫連携のファイルを作ったとき 仕様が公開されていなかった
今回 命名規則が誰かの頭の中にあった
全部、書かれていないルール。
書いてあるものなら、AIはすぐ処理してくれます。渡せるので。
書いてないものは渡せない。こっちが人に聞いて、文章にして、それからやっと渡すことになる。
画像処理が数分で、ファイル名が半日。この差はそこから来ています。
それでも楽になりました
正直なところ、自動化する前は「自分でやってもそんなに変わらないだろうな」と思っていました。1枚あたり数分の作業なので。
実際、かかった時間で言うと、そこまで劇的には変わっていない気もします。作るのに時間を使ったので。
でも、楽になった。
理由は速さではなくて、同じことを何度もしなくてよくなったことです。100枚を1枚ずつ切り抜くのは、100回おなじ判断をするということでした。あれをもう一度やらなくていい、というだけで気持ちがだいぶ違います。
小さい作業ほど、自動化しても意味がないような気がします。実際そう思っていました。でもその小さいのが100回あると、削れるのは時間より先に、うんざりする気持ちのほうでした。
次に同じ商品が入ってきたら、コマンド1つ。それが分かってるだけで、撮影のときの気分が違います。
ずっと課金しなくてもいい
ひとつ、思ったことがあって。
作ってもらったのはコード。手元のファイルとして残る。動かすのに、その後もお金を払い続ける必要はない。
なので、月額が気になる人は、溜まってる単純作業をまとめて自動化させて、そのまま解約する、でもいいと思うんです。
作ってもらったスクリプトは、来月も来年も同じように動く。私の切り抜きも、次からはコマンド1つ。そこにお金はもうかからない。
ずっと契約し続けるのが前提みたいな空気があって、私もなんとなくそう思ってました。でも、別に借りっぱなしにする必要はないです。1ヶ月だけ借りて、道具を作らせて、返す。それで手元には道具が残る。
必要になったらまた入ればいい。そのほうが気が楽だし、たぶん多くの人にはそっちが合ってます。
ルールを人に聞かないと分からない状態は、そのままにしてあります。せめて自分用にメモは書いた。次からは半日かからないはず。
たぶん。