AIにフォーム入力を任せたら3回止まった。3回とも私の指示が間違っていた

AIにフォーム入力を任せたら3回止まった。3回とも私の指示が間違っていた

#AI#自動化#失敗

目次
  1. 1回目 — 存在しないカテゴリ名を渡していた
  2. 2回目 — 選べない金額を指定していた
  3. 3回目 — タイトルに余計な2文字を入れていた
  4. なぜ3回とも気づけたのか
  5. もう1つ、こちらのミスがあった
  6. 決めること(これから同じことをやる人へ)
  7. 最後に
  8. 関連

ココナラに2件目のサービスを出した。

出品フォームは入力欄が多い。タイトル、キャッチコピー、サービス内容1,000字、購入にあたってのお願い500字、有料オプション、よくある質問が10組、それに選択欄が10個以上。全部で20項目を超える。

文章はすべて手元のファイルに用意してあった。あとは写すだけだ。写すだけなら、AIのブラウザ拡張に任せられる。

任せた。3回止まった。3回とも、止めたのはAIで、間違っていたのは私だった。

つまりこれは、AIが失敗した話ではない。自分の指示の間違いを、AIに見つけてもらった話だ。

1回目 — 存在しないカテゴリ名を渡していた

私は指示書にこう書いていた。

カテゴリ  Webサイト制作・Webデザイン → EC商品画像・ページ作成

拡張はこう返してきた。

「Webサイト制作・Webデザイン」という選択肢は存在しませんでした。画面に出ている親カテゴリは次の通りです。(20件の一覧)

ご指定の子カテゴリ「EC商品画像・ページ作成」は、「Web制作・HP作成・EC構築」の下に完全一致で存在します。

親カテゴリの名前が違っていた。子カテゴリは合っていた。

⚠️ ここで「近いから」で進まれていたら、たぶん気づかなかった。似た名前の親が実在したからだ。

2回目 — 選べない金額を指定していた

有料オプションに「追加1枚(+100円)」と書いていた。

金額の選択肢は500円から500円刻み(500円/1,000円/1,500円…)で、100円がありません。設定できないため、初期値の500円のままにしてあります。

100円という選択肢が、そもそもフォームに無い。

勝手に500円にされていたら、1枚あたりの単価が5倍になったまま公開されていた。本文には「1枚につき100円」と書いてあるので、本文とオプションで金額が食い違う。買った人ともめる。

直し方は、値段を上げることではなかった。単位を変えた。

旧   追加1枚 … 100円      → 100円が選べない
新   追加5枚 … 500円      → 単価は同じ100円のまま、500円刻みに乗る

3回目 — タイトルに余計な2文字を入れていた

これが一番わかりにくかった。

ココナラのサービスタイトルは「ます」で終わる決まりがある。入力欄の下にこう書いてある。

※「ます」は必須のため削除できません

だから私はこう渡した。

商品画像の背景を白く抜いてサイズを揃えます

拒否はされなかった。保存もできた。ただ表示がこうなった。

商品画像の背景を白く抜いてサイズを揃えますます

ココナラ側が末尾に「ます」を自動で付けていた。だから自分で書くと二重になる。

正しくはこう入れる。

商品画像の背景を白く抜いてサイズを揃え

19字入れて、表示が21字になる。

ここで分かったことがもう1つある。 入力欄の右下に残り文字数が出るのだが、そこがこう動いた。

21字入れた(=表示23字)  →  残り 2
19字入れた(=表示21字)  →  残り 4

どちらも足すと25になる。上限の25字には、自動で付く「ます」も数えられている。 つまり自分で書ける実質の上限は23字だった。

⚠️ ここは2026年8月14日時点の、この入力欄での話。根拠は画面の表示と残り文字数だけで、公式のドキュメントは確認していない。 仕様は変わる。

なぜ3回とも気づけたのか

命令文に、これを書いていたからだ。

【止まってほしいとき】※どれも、自分で直さずに止めてください
・文字数オーバーで弾かれた → どの欄が何字オーバーか報告して止まる。
  勝手に削らないでください
・指定したカテゴリが選択肢に無い → 画面に出ている選択肢をそのまま並べて報告して止まる
・必須なのに私が渡していない欄がある → 欄の名前を報告して止まる。推測で埋めないでください

「勝手に削らないでください」が一番効いた。

文字数は上限ぎりぎりまで数えてある。AIに削らせると、どこを削ったか分からないまま公開される。減った1字がどこかは、公開後に全文を読み直さないと分からない。

⚠️ 逆に言えば、この3行を書いていなかったら、3つとも**「うまくいきました」で報告が返ってきていた**。カテゴリは近いものが選ばれ、金額は500円になり、タイトルは「ますます」のまま出ていた。

もう1つ、こちらのミスがあった

文章をチャットに貼って渡したら、拡張がこう返してきた。

いただいた本文を数えたところ、申告字数と合いませんでした。 サービス内容 993字(申告)/ 982字(受け取った文章) ■ の前に空行を入れると、両方とも「あと1字」まで一致します。

チャットに貼った時点で空行が落ちていた。 見た目では分からない。

拡張は「どこに空行があるかを推測して補うことはしません」と言って止まった。正しい判断だ。推測で補われていたら、11か所のうちどこが復元されてどこが違うか、誰にも分からなくなる。

解決はファイルの添付だった。改行も空行も全角半角も、そのまま届く。

決めること(これから同じことをやる人へ)

失敗の一覧ではなく、先に決めておくことの一覧として書く。

1. 「自分で直さずに止まれ」を、条件ごとに書く

「気をつけて」では止まらない。何が起きたときに止まるのかを、状況ごとに列挙する。文字数オーバー、選択肢が無い、指定していない欄がある。この3つは最低限入れる。

2. 文字数を自分で削らせない

削られると、どこが削られたか追えない。上限ぎりぎりの文章ほど危ない。

3. 長い文章はチャットに貼らず、ファイルで渡す

空行が落ちる。しかも見た目では分からない。字数を先に伝えておくと、受け取った側が検算できる。

4. こちらが指定した名前が実在するとは限らない

カテゴリ名、選択肢の文言、金額の刻み。画面を見ていない側(自分)が書いたものは、画面を見ている側(AI)に照合させる。「無ければ選択肢をそのまま並べて報告して」と書けばいい。

5. 選べない値を指定していたら、値ではなく単位を変えられないか考える

100円が選べないなら、5枚500円にすればいい。単価は変わらない。

最後に

AIに任せて怖いのは、壊されることではなかった。

黙って直されて、うまくいったように見えることだった。

3回とも、AIが止まってくれたから気づけた。止まったのは、止まる条件が先に書いてあったからだ。書いていなければ、3件とも「完了しました」で返ってきていた。

丁寧に整えられたものは、間違っていても正しく見える。散らかっているものを疑うより、きれいに整っているものを疑うほうが難しい。

だから、疑う場所を先に決めておく。


関連

同じ「AIに任せて壊れた」話を、有料記事にしています。この記事の続きにあたるのは1本目です。

AIはなぜ、正しく見える間違いをするのか|4回とも「良かれと思って」壊された(note・500円)

取込エラーの原因が「目に見えない3バイト」だった話|バイトで比べる手順(note・500円)

楽天の一括登録CSVが通らない5つの原因|実際に5回弾かれて分かったこと(note・500円)

← 記事一覧へ